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ニュースリリース




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2005年3月31日
 

SELAX技術を採用した本格的な高精細(システム・イン・ディスプレイ)のIPS低温ポリシリコンTFTを開発

 
 
 日立ディスプレイズ(取締役社長:米内史明 )は、日立製作所 研究開発本部と共同で開発した『高性能なポリシリコン薄膜を任意の選択領域に形成する結晶化技術』(SELAX)*を用いて、2.4型VGA低温ポリシリコンTFTディスプレイを開発いたしました。
本製品は、SELAX技術により水平ドライバ回路の一部をガラス上に形成することでVGA(480×640ドット;339ppi)の世界最高水準の高精細化を実現し、システムインディスプレイ*1)への展開の可能性を実証しました。携帯電話等のモバイル機器による、TV電話、TV放送受信などの高画質表示用途に対応して開発したもので、表示部には大形TV用ディスプレイに採用されている高画質液晶技術であるIPS技術を採用しております。開発品は将来製品として今後サンプル活動などを進める予定です。
製品の量産は、2005年度後半を予定し、千葉県茂原市にあるV3棟の低温ポリシリコンライン(大型基板;730×920mm)にて生産体制を整えました。
SELAXは日立製作所中央研究所が2002年5月にディスプレイに関する国際会議「SID2002 (Society for Information Display 2002 International Symposium)」で発表したもので、従来の低温ポリシリコンTFTプロセスとの互換性が高く、大型ガラス基板の任意の位置で処理ができる特徴があるため、次世代技術として注目されました。 その後、日立製作所研究開発本部と日立ディスプレイズが共同で量産化研究を進め、今回製品適用に成功したものです。
 

[SELAX]Selectively Enlarging Laser X'tallization

 
(本説明は2002年5月日立製作所発行のニュースリリースを要約しております。)
ポリシリコンTFTは100-150cm2/V・sという高い電子移動度*2)が得られるので、動作周波数の低い回路ならば、表示画面部分とともに同一ガラス基板上に搭載することができます。電子移動度が300cm2/V・s以上になると、高機能回路もディスプレイに内蔵することが可能になります。
ポリシリコンTFTの電子移動度を大きくするためには、電子の移動を阻害する結晶粒界を少なくする必要があります。一般的には、エキシマレーザを用いた結晶化方法により、結晶粒を大きくする方法が行われていますが、溶融したシリコンが凝固する時間が短いため(約100ナノ秒)、結晶の大粒径化が困難であり、特性のばらつきが大きいなどの課題がありました。
SELAXは固体レーザのパルス幅を制御してポリシリコンに照射することによって、シリコン薄膜を最適条件で溶融・凝固させて、"擬似単結晶シリコン" *3)を形成する技術です。従来の結晶と比べ結晶粒が20倍程度の大きさで、かつ平坦な表面を有するポリシリコン膜を形成することができました。結晶粒の面方位と結晶成長方向を制御し、移動度向上に有利となる、TFTの電流方向に沿った結晶粒の配置を実現しました。
従来のTFTと比べて、電子移動度が2倍以上、しきい電圧のばらつきを10%以下に低減するなどTFT特性の向上を図ることができました。またTFTの立ち上がり特性が良好なため、低電圧でも高速に動作させることができ(インバータの1段の遅延時間8ns(従来比5倍の高速化) (Vdd=5V,ゲート長4ミクロン)、回路の低消費電力化が可能です。
 
[用語説明]
 
*1) システム・イン・ディスプレイ:高性能な低温ポリシリコンTFTを利用して、低価格のガラス上にディスプレイとその駆動回路のみならず、メモリ機能、インタフェース、プロセッサ機能なども同時に形成した高付加価値ディスプレイ。
*2) 電子移動度:電子の動きやすさに対応した値で、トランジスタの性能を表わす基本パラメータのひとつ。この値が大きいほど、トランジスタは大きな電流を流すことができ、低電力で高速回路を実現できる。
*3) 擬似単結晶シリコン半導体:TFTの電流方向を横切る粒界が存在しないポリシリコン半導体。キャリアが散乱されず、電流が流れやすい。
 
 

[主な仕様]2.4型高精細(VGA)IPS低温ポリシリコンTFT

 
表示サイズ 6.0cm(2.4型)
表示画素数 480(水平)×640(垂直) 339ppi
表示色数 1600万色
視野角 上下左右 170°以上
色再現性 50%(対 NTSC比)
  RGB 8bit デジタルインターフェース
 
*IPS技術は、通常のTFT液晶とは動作が異なる、日立で生まれた横電界液晶技術です。日立製作所が1995年に発表し、1996年より実用化しました。以降、 Super-IPS、Advanced-Super IPSと進化しています。液晶分子が、横電界によりTFT基板に平行な面で回転するもので、その分子の動きがシンプルなため、視野角、色再現性や中間調での応答速度などに優れた性能を生み出します。本技術は、日立製作所等の32型大型液晶テレビ用に採用され、その画質は高い評価をいただいております。
IPS技術内容は下記をご参照ください。
http://www.hitachi-displays.com/technology/2010227_17271.html
 
本文ここまで





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